松浦信男アワー

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ハートフル通信

1999年5月号
バンキョーハートフル通信 1999/05
万協製薬株式会社 代表取締役 松浦信男

 拝啓 5月の風も爽やかに、新緑がまぶしい今日この頃です。
 先生におかれましてはお元気でいらっしゃいますか。
 私共が三重県多気町に工場をつくって早3年になります。最近だんだんと田舎のよさが肌身にしみて解るようになりました。
 この季節は生体系全体が命を吹き返したように一斉ににぎやかになります。うちの工場の山にはウグイスが鳴いていまして、これがたいへんいい声で鳴くのです。ここにはいろんな鳥がやってくるのですが私はこのウグイスの鳴き声が一番好きです。
とてものどかな気持ちになります。「あんまりがんばらなくていいよ。」といっているように聞こえるのです。
 弊社の工場は10分に1台車が通るかどうかという山の中にあるのですが、私共のように物を考える仕事は多少人恋しい環境のほうがいいようです。私の人恋しさ、これは田舎者の証拠ですね!(笑)
 考えてみると人間以外の生物は1年の約半分(冬の間)は休養しているようです。人間だけがいつもがんばるのはなぜでしょう。私が思うにそれは「競争」があるからだと思います。
 私は20世紀は、人類にとってようやく「テクノロジーがイデオロギーを越え、世紀の終わりにいたってエコロジーというやさしさを持つに至った100年」であったかと考えます。言い換えると「競争」に勝つという努力は無限に可能のようですが、それによって引き起こされる結果は有限であり、人はそのことに気づいて少し地球に敬虔な気持ちを持ったと思います。
 このことはテクノロジーの進歩によって人が地球環境を理解し、国や宗教を越えた認識が育ち始めていることからも言えると思います。「少し敬虔」なところが人間という生き物の愛すべきところで、広い宇宙にどのくらい生物がいるのか解りませんが私はもっとも愛すべき生き物は私達地球人だと思います。

 この間「コンタクト」というハリウッド映画(ジョディ=フォスター主演です。)をビデオで見てその思いを強くしました。
 またNHK出版刊の「マネー革命」、小学館文庫刊「酷税」も愛しさと愚かさが共存している人間を感じさせます。
ぜひご覧、ご一読ください。

 私は「競争」に嫌悪を感じながらも、それゆえ豊かさが隅々まで拡散した20世紀を、今の世界を愛しく思います。

  さて「競争」のお話です。万協製薬株式会社はこの40年間様々なものを世に問うてきました。ほとんどが外用薬ですが、売れた商品もあれば売れなかったものもあります。どちらかというと売れなかったもののほうが多く、(笑)
特に私がつくったヒット商品は湿疹薬の「ペレトンアルファ」くらいで、15年で1品目ですからとても低い打率ですね。
大手メーカーがゼネコンとすると弊社は工務店、工務店ならではのこだわりときめ細かさのある商いをもっと進めていきたいと思っています。
 今年の8月に新製品「ウレアルファ」をお届けいたします。これは、大塚製薬のウレパールプラスクリームと同処方の10パーセント尿素に痛み止めやかゆみ止めの4成分を配合したクリーム剤です。これは私が三重にきて初めて開発した商品で特に思い入れと自信のあるものです。OTC薬では水虫薬も複合剤がメイン商品になってきたように皮膚病薬は複合剤のほうがさまざまな症状に対応でき有効だと考えます。70gボトル容器入りで納入価格も安く抑えました。発売は8月の予定です。
「冬のペレトンアルファ」としてご愛顧いただければ幸いです。6月の全国大会に展示しますのでぜひ弊社のブースにいらしてください。 


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