１９９９年１月号

バンキョーハートフル通信１９９９／０１
万協製薬株式会社　代表取締役　松浦信男

　新年あけましておめでとうございます　１９９９年元旦
　皆様方におかれましてはおだやかな新年を迎えておられることとお慶び申し上げます。

　昨年は私共万協製薬株式会社に格別のご厚情を賜り、心よりお礼申し上げます。
　震災から４年になり、弊社の神戸工場跡にはﾏﾝｼｮﾝが建ちました。今の神戸の姿が将来の日本の姿だと言う人がいます。
良い意味で言っているのではなく不況と沈滞に沈んでいるというのです。私はいつから「評論家」が増えたのかと考えました。
ほかの人と同じ速さで歩くことが人間らしい生き方であるなどと、うがった見方です。
　この４年私を含めて多くの罹災者は「生き方」を探したのではなく「生きたかっただけ」なのです。
　私は多くのものを失ったがゆえに皆様との新しい出会いがありました。生きていることは「新しい」人との出会いがあるから良いのだと思います。自分が変わらなければ他者も景色も変わりません。
　光だって自分で照らし続けていくものです。
　「生き様が賢明」ではなく、「生き様が懸命」であることに「将来の日本の姿」があるなら未来だって明るいはずです。
　二十一世紀まであと１年ですが、平成１１年から平成１２年になるにすぎません。
　見えない明日を探しながらいつ割れるとも知れない薄氷の上をなお踏みしめて歩こうとする勇気こそ将来の姿であるべきです。
　稼いでるお金を比べてみてもせんないことです。
　私はやる気と勇気が知力より少し勝っている人と今年も一緒に生きて見ようと思います。
　自社をふりかえると「外用剤専門製造会社」と公言しておきながらまだまだ十分ご要望ににお応えできていないことを恥ずかしく思っておりますが、冷水に沈むまでバリバリがんばります。
　今年も万協製薬株式会社が皆様のお役に立つことを一生懸命に求めていきたいと考えています。たとえ私共の手に負いかねることでも御相談いただけるようなそんな会社になりたいと思っています。

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